今回はいつも以上に真面目に行きます。整骨院では1店舗目の売上高で苦戦されている方と、店舗展開時に苦戦されている方がいらっしゃると思いますが、今回はそれぞれの方に向けて「自分で問題解決出来るか」について書いてみます。営業モードなしで、現在地を知って目標までの距離を何となく掴むきっかけになって頂ければと思います。

整骨院立て直しについて、こんな整骨院はこうしようでも書きましたが、基本的に経営的な問題を解決する場合に整骨院レベルの規模だとなおさら、経営者が自分一人で解決する事をオススメします。「コンサルティングが必要ない」の理由は、コツコツやってれば、ある程度の問題解決能力が身についているはずだからです。

ハッキリ言うと本来は、最低限の事が出来るからこそ事業を開始する流れになるはずです。最低限の事とは数値管理や集客スキル、店舗展開するならば人材マネジメントなど。ふた昔前の整骨院は経営スキルなどが必要なくても事業の存続が可能でした。それが、保険診療の問題や集客の問題などで事業存続するハードルが二つほど上がったイメージです。

事業を存続するハードルが上がったとはいえ、いきなり上がったわけではありません。それなりの変化が少しずつ起きていきました。その変化に敏感になり対応しておけば、現在困る事はなかったはずです。現在、以前に比べて経営状態が厳しく困っている方は、自分がさぼっていた(好きな事だけやってきた)という事を受け入れて、腹を据えてやりましょう。

基本的に自分で出来るけど、すぐに出来るとは思わないでくださいね

「コンサルティングは必要ない、全て自分で出来る」と何度も言っていますが、自分で解決するために必要な事は頭の良し悪しではありません。(一部の優秀な方はすぐに対応する事が出来ます)自分で解決する為には、コツコツを積み重ねなければいけなくて、少し努力しただけで、長期間コツコツしていた人に追いつけるほど、世の中甘くありません。

「努力をできる事も才能だ」と言いますが、正直「だからどうした」という話です。それを踏まえたうえで「このまま衰退していくのか・自分で道を切り開くのか」の二択です。ここはハッキリとしておきましょう。もちろん気持ちは分かるのですが「悩む気持ちは分かる」と同情しても、そこには何も生まれません。長い道のりを感じて不安になるかもですが、初めの一歩を踏み出さないとゴールには辿り着けません。

私的な話をすると、他の人が「あの手技がどう」とか「あの機械がどう」とか、興味のある事に時間と金を割いていた時に、「何でこうなるんだろう」と疑問を持ち、分からないことがれば調べて、実際に手足を動かし、時にはお金をかけて実践し、経験値を溜めてきました。

それは昨日今日開始したわけではなく、気が付けば何年も何年も続けてきました。(時には休憩しながら)その何年も積み重ねた知識やノウハウを半年やそこらで追いつかれたら「今までの時間は何だったんだ」となります。

自分で解決するためには、少なくみても2~3年は、人の何倍も思いっきり勉強して、ドンドン行動して、人の数年分を短縮するのだけの努力が必要です。

セミナー参加や本を読む、DVDを購入するは努力とは言わない

これらの行動は、努力とは言いません。経営者として、やって当たり前の話です。各種方法で情報収集を行い、それを自分で考えて実践し、そこで得た結果を分析する事で初めて知識となります。頭の中の情報量を増やすだけでは、何も経験値は増えません。

この事をしっかりと認識して頂かないと「自分で解決する」という目標は、途中で挫折し失敗に終わる可能性が非常に高いと思います。

一店舗の整骨院経営者さんの現在地を知るための質問

一店舗の整骨院が苦しんでいるの大半の原因は売上高の低下だと思います。それを想定して以下質問を作ってみたので、いくつ当てはまるか、回答してみて下さい。

  1. 客単価2,500円以下、10分生産性1300円以下(当然、自賠抜き)をクリアしていない:YESorNO
  2. 集客を使い、安定して費用対効果でプラスを出すことが出来ない(回収期間は定めません):YESorNO
  3. 自院のメニューが、なぜその価格なのか説明する事が出来ない:YESorNO
  4. 今すぐ、自院の客単価を答える事が出来ない:YESorNO
  5. 「売上アップ」を考えた時に手技勉強会や機械の導入を検討する:YESorNO

いかがでしょうか?1がYESの方は、フルマラソンで例えると開始5キロ地点くらいかなとお考え下さい。(大袈裟www)というのも、作業的な距離はそんなにないのですが、メンタル的な距離が目標値まであるので、ここが一番厄介です。少しずつ行動し、このメンタル的な距離を埋めていく事をしていかなければいけません。

5がYESの方も要注意で「自分で解決する」という目標までの距離があると思います。フルマラソンで例えると(フルマラソンの例えはもうええという声が聞こえたのでやめておきます)

という事で1,5がYESの方は、言葉を選ばずに言うと、現在あなたが問題解決のために「こうした方が良い」という判断が、そもそも大きくずれている可能性があります。間違った方法で、行動してもいつまでも問題が解決する事はありません。

では自分で「こうした方が良い」という判断が、そもそもずれているなら「どうすればいいんじゃい」となるのですが、答えはシンプルで、とりあえず「こうした方が良い」という事をドンドン行動するしかありません。ドンドン行動しても、恐らく問題は解決しないので、解決するまで行動し続けるというシンプルな流れになります。

1,5にYESが付いた方は、業者を選ぶ際にも注意が必要です。ウェブ業者選定などにも、最低限の知識がいるので慎重に業者選びを行ってください。

その他、1,5はNOで2~4にいくつかYESがついている方は、そんなに距離は遠くないのでアクセルを強めて、ドンドン問題を解決していきましょう。2~4の質問に関しては今後答えられるようになっておいた方が良いと思います。

ここまでのように、一店舗の整骨院の問題を解決するための距離は何となく掴めたでしょうか。全く距離感掴めなかった方は、申し訳ありません時間の無駄をさせてしまいました。

整骨院を経営するハードルが年々上がってきていますが、手技大好きの治療家さんに少し嫌味を言います。治療家も利益優先経営者も「整骨院を経営する」という行為は同じことです。手技だけで整骨院経営が順調ならば、なにも問題ありませんが、現在問題があるならば、経営の勉強をしましょう。

このブログでよく書く「好きな事をするために、好きじゃない事をする」必要があります。そう考えると、整骨院経営に問題を抱えているに、経営の勉強をしないという事は、「手技」自体もそんなに好きじゃないのかなと思います。本当に好きな事をする為ならば、それを続けるために必要な努力は当然のことながらやると思います。「数字の勉強やマーケティングの勉強は、治療家がする事じゃない」「手技で貢献する事が治療家のすることだ」的な感じで都合よく逃げてないですか。(はい、こんなこと書くと読者減ります。今回は真剣に書くとタイトルに書いたので)

とにもかくにも「自分で解決する」為には、コツコツを積み重ねて前に進んで行く覚悟が必要です。一発逆転も稀にありますが、稀なので「可能性はない」と考えているくらいで丁度良い。

二店舗目、三店舗目の店舗展開に苦戦している経営者さんへの質問

店舗展開に苦戦されている原因の大半が「集客、マネージメント」のどちらかだと思います。店舗数を増やすという事は、一店舗の経営が成功したカラダと思いますが、先ほども書きましたが店舗数を増やすという事は「集客スキル、マネジメントスキル」を習得出来てから、店舗数を増やすべきです。

これまた厳しいことを言いますが、一店舗が上手くいったのに店舗数を増やして問題が続出しているという事は、一店舗目の成功はたまたま、運が良かった可能性が高いです。ここは受け入れにくい現実だと思いますが、店舗を増やして問題が続出するという事が、証明してくれています。

「たまたま、一店舗目が運良く集客出来ていた」「一店舗目で従業員を育てていたつもりが、本当は経営者のマンパワーで何とかしていた」のような事です。多店舗展開に向けた経営者さんへの質問は、マネジーメントに限定させて頂きます。

  1. 会議を定期的に行っている:YESorNO
  2. 従業員を外部研修に行かせている:YESorNO
  3. 分院長が長期間固定されている:YESorNO
  4. 退職者の大半が、勤務期間が短い従業員である:YESorNO

1,2にYSEが付いて院に問題を抱えている経営者さんは、現在行っている施策が「マネージメントととして効果が出ていない」という事を受け入れましょう。もしかすると、問題解決するまでの道中かもしれませんが。

1「会議を定期的に行っている」

「何度も何度もうっとうしい」と感じる方がいるのも承知で書いていますが、「会議で問題を解決する」事よりも「会議をする」事が目的になっていませんか。整骨院のような小さな規模では、皆で考えるよりも知識と権限を持つ人間(=経営者)が一人で考えた方が話が早いです。

従業員の意見を聞くことも重要ですが、意見交換をする場合には、そもそも問題に対して同程度の知識が無いと意味を成しません。

2「従業員を外部研修に行かせている」

これに関しても整骨院立て直しについて、こんな整骨院はこうしようで書きましたが、外部研修に出しても院内の習慣が変わらなければ、本質的な問題は解決しません。過去に従業員として働いていた時に、ありがたいことに外部研修に出して頂きました。その外部研修は(当時)日本でも整骨院グループでは恐らく10社も参加できない研修会でした。

参加するためには様々な審査項目があって(売上、利益、福利厚生など)参加できるまで数回審査に落ちて、やっと参加できたという話を聞きました。「金払えばだれでも参加できる」レベルの研修会ではありません。

そんな研修会ですら、受講した人により効果は様々で「有益だ」と感じる人間もいれば「ちんぷんかんぷん」で、何にも変わっていない人の方が大半でした。

3退職者の大半が、勤務期間が短い従業員である

この傾向が一番深刻です。即刻何か対処しないといけません。基本的に退職者が出る事は、悪い事だと思っていませんが、退職者の大半が勤務期間が短い従業員である場合は、経営者や古株従業員だけがやりやすい仕事の仕方をやっている可能性が高いです。この傾向が強い組織の経営者(幹部)の口癖は「あいつは考え方が甘い」などが多いように感じます。

退職者が出た責任を退職者に、押し付けていてはいつまでたっても何も組織が抱えている問題は解決しません。同じ問題が何度も何度も発生しているならば、そもそものアプローチに疑問を持ちはじめてもいいのではないでしょうか。

組織論で「従業員を信頼する事が大切」とかの意見を聞くと「本気で言ってる?」と強い疑問を持ちます。従業員を信頼する事で組織マネージメントが上手くいくならば、治療院業界だけでなく、世の中全体こんなことになっていません。キレイごとだけでは組織運営は出来ないと思いますが、経営者さん各位いかがでしょうか。

「従業員を信頼する」と言いますが、本当に信頼出来ていますか。信頼するという事は、言葉を掛けたりする事ではありません。

出来るだけ泣く人を減らすためには、経営者さんがきっちり現実を直視して舵取りをしないと、組織が真っすぐ進んで行くことが出来ないと思います。

まとめ

長文なわりには中身がなく、申し訳ありません。(何となく自覚しています。勢いで書きました)問題を解決するためには、現在地を知ることが大切です。解決するための方法は、シンプルだけど簡単ではありません。いや、簡単だけど簡単じゃないみたいなことです。

「偉そうに、お前はなんぼのもんじゃい」という方もいらっしゃるでしょうが、今回の内容をあなたが尊敬する経営者さんが有料のセミナーで話すと「なるほど」と聞いたりしませんか。「本当は誰が言ったか」よりも「何を言ったか」の方が重要です。

もしかしたらこのブログを書いているのは、あなたの院の従業員かもしれません。

信じるも、信じないもあなた次第だ!!

ということで、問題は放置していても解決しないのではじめの一歩を踏み出しましょう。レッツダゴ~!!いきなり目標地点までのワープはありえませんよ。

追伸(自慢話です):以前、PM理論とSL理論から本当のリーダシップとチームワークについて考えてみようを書く際に、PM理論とSL理論を初めて知ったのですが、組織の中で過ごすことで本能的にPM理論とSL理論を自分の中で確立出来ていた事に気づいた時に「おれ、ちょっとスゲ~」と思いました。自慢話で終了です。(ハイ、ウザイ!!)


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