人材育成を大きく分けると2つになります。
OJT(現場実習)とOFFJT(座学)になります。
人材育成、大きく成果を出すための流れは下記になります。
OFFJT(座学)で理論を学習し、OJT(現場実習)でスキルを習得する。
よくある、手技とレーニングもこの流れですね。いきなり、患者相手に手技を試すことはないでしょう。
しっかりと理論を教えて、現場で実習するという流れが無ければどんなスキルも身につきません。
いくら、リーダー論を院内セミナーで語ったところで院長に必要なスキルは身につきません。ということで、おすすめはジョブローテーションになります。
スキルを本当に身につける為に必要なこと
最近は自院の従業員を外部セミナー等でトレーニングされる院も増えているようです。ですが、セミナー等で数時間話を聞いて新しいスキルを身につけることは非常に困難です。
セミナー(OFFJT)で学習したことをOJTで落とし込む必要があります。
スキル本当に身につけるために必須な事があります。
それは、失敗経験です。
新しいスキルを身につけてもらうためには、どれだけ失敗経験を積ませることが出来るかになります。
頭でやり方を理解する→実際に現場で実行する→失敗する。
一種のPDCAサイクルですね。
よくある間違ったトレーニング方法。
・理論を教えずに、いきなり現場実習。
・理論は教えるが、失敗されるのが怖いので現場実習が不足している。
これでは、スキルは身につきません。現場実習させる勇気が経営者に「ある、なし」でトレーニングの進捗は大きく変わります。
分院長を育成したいならば、分院長のやり方を教えて、実際にさせるしか方法はありません。
分院長をさせずに「スキルを習得させてから分院長を任そう」という方法だからいつまでたっても従業員が育たないわけです。
ジョブローテーションの実施方法。
その前に、ジョブローテーションの準備をしましょう。
明確な分業が出来ていなければ、ジョブローテーションが行えません。
ここでは、院長業務に例えてみます。
院長の職務内容を明確に書き出しましょう。
■1日の業務内容。
■週間での業務内容。
■月間での業務内容。
現場実習をさせることが重要とはいえ、十分なスキルの無い人間にいきなり、業務を任せるという不安はあります。
では、どうするかというと時間単位、1日単位、週単位、月単位で業務を任せてみましょう。
少量の業務から任せて徐々に、量と内容を濃くしていき、スキルを段階的に習得してもらう。
この流れは、トレーニングの基本になります。
フロアーコントロールで例えると
1.スロー―タイムから任せてみる。
2.次はピークタイム。
3.ピークタイムが捌ければ1日任せてみる。
4.土曜のような込み合うことが分かっている日に、フロコンをさせてみる。
5.1週間任せてみる。
6.1ヵ月任せてみる。
上記のような流れが必要です。このような流れで、院長業務を明確にして、必要スキルを徐々に習得してもらう流れが一番効率が良い流れになります。
ダメな典型は、院長業務の内容が明確になっていない。これは、トレーニングのやりようがないです。
分院長に数値分析をさせるのか?その辺もしっかりと決めておきましょう。
数値分析をさせるならば、売り上げ内容等を従業員に開示する必要があります。
トレーニングする前に、「何を習得してもらわねければいけないのか?」を明確にしておかないと、そりゃトレーニングも進まんわという当たり前のお話でした。
ジョブローテーションのメリット・デメリット
ジョブローテーションは何も施術スタッフに限った事ではありません。
受付スタッフ等にも全て行えます。受付スタッフでも、お会計、ご案内等職務内容は分かれると思います。
それら職務内容を明確にして、勤務時にしっかりと割り当てましょう。
ジョブローテーションのメリット
・適正能力が分かる。
・同一業務を行うことによる、業務水準の低下を防ぐ。
・従業員退職後の、院全体の混乱を防ぐことが出来る。
この3つがジョブローテーションの大きなメリットになります。
1つの院で、1人の人間が同じ業務を行っていると、どうしても慣れからくる惰性が生じてきます。
定期的にポジション変更することで、緊張感を持たせることも出来ますし、自分がどの業務が出来ていないかが明確になります。
従業員の自由にやらせておくと、得意な業務しかやらなくなり、不得意な事は手を付けずそのまま。何てことはよくある話です。
これが生じると、1人の従業員が退職した時に、その人しか出来ないなんてことが出てくるので、現場がパニックになります。
ジョブローテーションを行い全ての従業員に最低限どの業務も出来るようになっていてもらう必要があります。
ジョブローテーションのデメリット
新しい業務を任せると時には、開始当初は精度が落ちることを覚悟しておきましょう。
これは仕方がありません。いきなり、上手に出来ることはあり得ないので失敗や、業務精度が落ちることによる一時的な売り上げ低下は投資という認識が必要です。
まとめ
トレーニング効果を飛躍させたいならば、失敗経験を積ませるべし。
トレーニングをする前に、業務内容を詳細に分別しよう。
トレーニングを行う際には、徐々に負荷を掛けていく。
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