整骨院手技時間短縮と満足度との関連性

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整骨院を運営していて、保険診療患者で施術枠がパンパンになり「手技時間短縮するか、単価を上げるか」何てことでお悩みの方がボツボツいらっしゃいます。保険診療メインで経営されていて「他院よりも満足度を高めなければ」ということで、近隣のライバル院よりも、安い、手技時間が長いという方法を取られる整骨院があります。

よく「安売りはダメだ、治療時間を短くしても満足度は変わらない、治療時間が短くても満足してくれる患者層を集めよう」何て言いますが、やっぱり他院よりも安い、手技時間が長いということは患者満足度を高めるための有効な手段だとは思います。

いまだに、保険施術で手技時間30分以上されている整骨院さんもあります。そういった手技時間が長い整骨院さんの悩みは「施術枠がパンパンでこの先どうしよう」という形になります。確かに、500円程度で30分以上手技時間があればリピート率も高くなり来患数も伸び稼働率も高くなっていきます。手技というものを商品としていれば、他院よりも安く、手技時間が長ければ有利になることは間違いありません。

ですが、安売り、手技時間を長くとることは薄利多売になり様々な不具合が起こるのでオススメは出来ません。患者一人当たり30分手技をすると、施術者一人当たりの売上高が稼働率がマックスに近くても50万円程度になります。朝から晩まで施術をやり続けて、50万円程度です。これが起きると、施術者への給料が安価でしか支払えなくなります。そうすると、有資格者を求人で確保する事が難しくなってきます。

このご時世いまだ、無資格施術で運営されている整骨院さんもありますが、やめた方がいいですよ。100%優秀な従業員何て望めませんし、先の無い商売になります。

長時間の手技を行えば、保険患者は増えていくが薄利多売になり、利益率が低くなります。利益を伸ばすためには従業員の給料を削ることしか方法が無くなるため、人材確保が難しくなます。また、値上げや、手技時間の短縮を行うと来患数が激減し売り上げアップのためには、施術者を増やすことしか方法が取りにくくなります。

もちろん、施術者を増やす以外にも売り上げを上げていく方法はありますが手技時間を長くするという方法で今まで運営されてきた整骨院さんでは、解決することは困難ではないかな?というのが正直な印象です。

 

手技時間と満足度の関連性

手技時間10分で1万円やら、1回5万円やら10万円の小顔施術なんてありますが、これは通常の整骨院とはやり方が違います。整骨院で保険診療というものを商品とした場合は、時間と単価が満足度に直結することは間違いありません。

ですが、薄利多売になるしその後の売り上げアップの施策のハードルが高くなっていくので(客層が悪くなるため)、この方法をとるのは賢明ではないという話です。

「保険診療は何分で行うべきか?」になりますが、スタンダードは10分でしょう。施術者一人で1時間6人施術ということですね。10分でも十分リピートは取れます。別の良い方をすれば、整骨院という業種上、1時間最低でも4人はクリアしておかないと商売として成り立ちにくいということです。

 

保険患者で施術枠パンパンその後どうするについて

手技時間を長めにとり、朝から晩まで施術枠が埋まっている整骨院経営者さんが悩まれるのが「さあ、ここから売り上げを伸ばすためにどうするか?」になります。よくあるのが「単価を上げるか、手技時間を短縮するか」を考えられるわけですが「単価上げたり、手技時間短縮をして来患数が落ちたらどうしよう」という不安で、行動に移せず長期間放置している整骨院さんを見かけます。

ここでハッキリと言っておきますが、値上げや手技時間短縮をすれば必ず、来患数は落ちていきます。来患数が落ちない方法を探すのはやめよう、ありえないので。ここでヒント長時間の保険施術から、脱却する方法は存在しますが、気合いと根性では解決できないですし、厳しいことを言いますが知識を持たない人間が集まって何度会議をしたところで解決しません。

厳しいことを言いましたが、社内会議を何度も繰り返し一向に進んでいない整骨院さんがめちゃめちゃ多いです。あれやこれやとアイデアを出し合うのですが「それでは、来患数が落ちてしまう」「それでは売り上げが落ちてしう」何てことで、堂々巡りをされています。

本気で解決したならば、知識を自分でつけるか、誰かに頼むかしかリありません。

一度、会議をすることを止めて勉強し直すことをオススメします。そのままの知識量では恐らく解決できないと思います。単価を上げるか、手技時間短縮を行うか?はたまた、それ以外に方法はないか?よく考えてみよう。必ず道はあります。

 

ということで、あえて細かな方法論は書きませんが本気で考えてみよう。まあ、ここまで書けば正解書いているようなものでやるべきことはわかりますよね。前回こちらで書きましたが、院を安定経営していきたいならば人材確保は必須になります。低賃金の長時間労働では人材確保を望めません。

従業員の待遇を上げるためには、施術者一人当たりの売上高を上げるしかありません。

商品の価格を下げる企業努力は大切ですが、コスト削減となると大半の企業が人件費削減に手を付けます。短期的にみるとそれでもいいのかもしれませんが、長期的にみると過度の人件費削減で長期的に成功する事は困難です。同じ努力をするならば、利益がしっかりと残るための方法に力を注ぐべきではないでしょうか?

 

保険診療の手技時間と満足度の関連性まとめ

  1. 安い、手技時間が長いということは患者満足度を高めるための有効な手段。
  2. 安売り、手技時間を長くとることは薄利多売になり様々な不具合が起こるのでオススメ出来ない。
  3. 施術者一人当たりの売上高が低ければ、必然的に従業員の給料も低くなり人材確保が出来なくなる。
  4. 値上げや手技時間短縮をすれば必ず、来患数は落ちていきます。
  5. 大切なことは、来患数ではなくて利益。
  6. 値上げや、手技時間短縮を行っても売上高を上げていくことは可能。
  7. 今の知識量で解決できないならば勉強しなおそう。
  8. 安売りや人件費を削る努力ではなく、利益が残る商売のやり方について努力しよう。

 

最後に

以前、会議のやり方でも書きましたが整骨院でも、院長や従業員を集めて会議をする院が増えてていると思います。ですが「皆で意見を出し合って」の会議方法は整骨院業界には適していないと思います。

「皆で意見を出し合う」会議を円滑に進めるためには、参加した人間が経験値と知識を持っていないと成立しません。残念ながら整骨院業界では、この会議方法が実現できるほど、勉強家の従業員は少ないです。

いつものごとく厳しいことを言いますが、勉強していない人間がいくら集まっても解決策は見つかりません。知識のない人間が数十人集まるよりも、たった一人知識と経験値を持つ人間がいれば解決してしまいます。

従業員を集めて会議をしても、先に進んでいないならば、経営者さんが一人で部屋にこもり考えた方がドンドン先に進んで行きます。「皆でアイデアを出し合って」や「従業員の意見を聞いて」何て方法は大半が無駄な時間になってしまいます。

これをするならば、さっさと帰宅させた方が従業員も体調が整い、施術に好影響が出ると思います。私も会議好きの院で働いた経験がありますが、ホトンドの場合、意見を言っても採用されないですし、経営者の答えが決まっていて、従業員からその意見が出るのを待っている会議がほとんどでした。

まあ、無意味です。経営者さんの自己満足になりがちで、こんな会議をするならば決定事項として、役割分担を伝えるための会議の方がよほど効率がいと思うのですが、経営者さんいかがでしょうか?

会議を長時間する事が好きな経営者さんも多いですが、会議に対して残業代を支払っている院はまだまだ少ないと思います。従業員の時間に対する考え方や精度を上げたいならば、従業員の時間をタダで拘束する事は避けていこう。

院が従業員の時間をドンドン奪っているのに、従業員が業務中に効率が悪いことを責めても全く説得力がありません。従業員に業務中に時間に対する意識を上げて欲しいならば、まずは院が従業員の時間を奪わないことが第一歩です。

 

 


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