治療院クロージングとお金を請求する勇気やらについて

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最近は治療院業界でも、高額商品の導入が盛んになりドンドン客単価の平均値は上昇しているでしょう。高額商品の販売になるとクロージングの問題が多々出てきます。整骨院だと数百円程度で高くても数千円程度でしょう。一気に取り扱う商品の価格が跳ね上がるので、しっかりとクロージングをすることに苦手意識を持つ方も少なくありません。

整体院でも10分、1万円やら20分で3万円やら、小顔といわれるものでも1回数万円~数十万円なんてものもありましたね。高額商品を販売するためにいは、商品力の前にクロージングが出来るのかということが大前提になります。いくら価値に見合う商品力があるとしてもクロージングが出来なければ商品が売れていくことは困難です。

ということで「お金を貰う勇気はとっても大切です」てなわけです。ですが、この事に関してはちょっと注意が必要かなと思う次第であります。整体業は高単価の商品が増えてきていて、販売側(院)が自由に価格を自由に決める権利を持っています。低単価の商品を沢山販売する事よりも、高単価の商品を販売する事の方が楽なので、美容メニュー等も導入していきドンドン高単価商品が増えているわけですが、過度の高単価商品はヴェブレン効果(高価・プレミア感)を利用しての販売になっているので少し販売者側のモラルも必要ではないかなと思います。

1回数十万円の小顔整体(顔の骨を動かして、半永久的に元に戻りません)何てありますが、これぞまさしくヴェブレン効果(高価・プレミア感)を利用した高額商品の販売になります。「一回、三十万円もするならばさぞかし成果があるのかな?」てな具合です。クロージングやお金を貰う勇気はとっても大切ですが価格に見合った商品を販売しないと、それはそれはトラブルが多くなります。この辺は本当に紙一重で、何とも言い難いところです。

要は「ヴェブレン効果(高価・プレミア感)を利用して、効果を期待させてのボッタクリはやめましょう」てな感じでしょうか?

 

とはいえ、クロージングはとても大切です。

治療院の手技という商品は、利用者側(患者)からすると価値を見出しにくい商品で、自分に合ったものや商品(手技)の金銭的価値も伝わりにくいという傾向があります。治療院で患者から「私○○だから、○○というコース受けます」なんてことは、稀にはありますが非常に少ない機会です。患者が自分で希望している商品だけを販売していると、経営面でも症状的にも厳しい状況になっていきます。

利用者側(患者)が気付いていない症状や適している商品を施術者側でオススメして購入してもらう。この行為が治療院でも必須の作業になっています。何度も書いていますが「治療院で商品(メニュー)が勝手に売れていくこと」はホトンドあり得ません。施術者側が必要性を説明し納得してもらい購入という形になっていきます。

クロージング(アップセル、クロスセル、通院指導)を治療院で怠ると、とたんに数値は減少していきます。紙一重ではありますが、クロージングとお金を貰う勇気は治療院でも他業種でもとっても大切です。

 

話はそれて、給料に対する不満が出た場合

これまで治療院、飲食業界を主に関わってきましたが、ちょこちょこ見かけた経営者と従業員との給料紛争についてです。治療院業界も飲食業界も低賃金の基本長時間が基本で、長時間のハードワークの割に給料が変わらないということで、従業員側が院に交渉するという場面を何度か見かけてきました。

従業員側の気持ちもわからないでもないです。せめて儲かっているならば、残業代は支払うべきで何の経験にもならない単純作業の長時間労働を強いているのは問題です。労基を甘く見ている経営者さん、ロシアンルーレットに挑戦しているようなもので事故待ちです。いつか、事故が起きるのを分かっていて放置しているようなもので、そのいつかは突然やってきて、今までのやり方を根本的に変える必然性に迫られます。注意しなはれや。

法定労働時間や残業代問題が解決できているとして「時間内の作業が忙しいということで給料を上げるべきか?」についてですが、個人的には上げる必要はないのかなと思います。治療院でもそうですが、繁盛した要因の因果関係を正確に分析するということが大切だと思います。経営者が広告費を投資し集客してそのおかげで、客数が増えたということで従業員側が給料アップの権利を主張することはおかしいでしょう。(臨時ボーナス程度はありだとは思いますが)

ここが従業員側の勘違いということで、作業量が増える=自分のおかげという図式で権利を主張してきます。

経営者が動いたことで現場の作業量が増えた。現場の従業員は「自分で仕事を増やしたわけではない」これとっても大切で。作業をこなす人と、仕事を生み出せる人とは、残念ながら圧倒的に収入の差が出ます。これをしっかりと従業員に理解してもらいましょう。批判があるのは承知で言い方は悪いが、治療院業界での作業量(建築関係や漁師さんのように作業に生命の危険がある作業は除く)では作業量が多いということで収入アップには繋がらないと思います。ようは変わりが見つかる誰でも出来る仕事は作業量に関わらず収入は低くなるという当たり前の話です。

作業量が増える=給料が上がるということはちょっとおかしいような気がします。ましてや、時間内の作業量が増えたから給料上げてくれという主張は意味不明だとは思います。「患者さんが増えてきたから給料上げてくれ」治療院でもあるのではないでしょうか?まあ、治療院の従業員さんでは少ないですかね?給料交渉するということ事態は全く持って悪いことだとは思いません。それどころか、能力に見合った収入は得るべきだと思います。個人で給料交渉する勇気は必要ですが。なかなか、治療院業界で給料交渉を嫌な雰囲気を出さずに交渉出来る院はまだまだ少ないと思いますが。

なぜか、治療院業界は勤務評価がなく在籍している年数、来患数、職務(院長、副院長)という能力と全く関係ないところで評価がされがちです。その割には「人材育成だ」何て言います。能力に見合った評価が正当にされないのに、人事材育成している業界何て治療院業界くらいじゃないですか?頑張り具合や在籍年数で均等に評価をしていく、一見平等に見えますが、能力に全く関係ないので実に不平等です。

何のために勤務評価をするのかですが、能力に見合った評価をして待遇に差をつけるために行うなうものではないでしょうか?これが出来れば、組織は本当に強くなっていくと思います。

話を戻して、従業員から給料の不満やを防いだり勤務評価を行うために必要なことは

成果が出た要因が何なのかを数値で明確に表す

これしかないような気がします。従業員側が時間内の作業量が増えた=自分の手柄という図式で給料アップの権利を主張してきますが、これを主張してきたならば、業績が上がった要因を数値で表して説明しましょう。それでも、納得できないならば「じゃあ、業績下がったら給料下げていいのね?」てな感じはどうでしょか?これは絶対従業員から反感かうのでやめて下さい。笑

勤務評価も同様で、誰が見ても同じに見える基準で評価する必要があります。数値集計を行い評価することは非常に面倒なわけですが、大まかな感じで勤務評価を行っていると、後々もっと面倒なことになるので仕方がないやりましょう。

給料トラブルを防ぐためには、誰のおかげで成果が出たのか?を明数値で明確にすることでしょう。

「うちの従業員は給料に文句を言ってきたりしない」という経営者さん、それはそれで問題だ。治療院業界の従業員は給料交渉すること=悪いことというイメージがありまだまだ少ないと思います。ですが、自分の能力に見合った報酬が欲しいと思うのは当然だと思います。

「自分は○○という成果を出しました」ということで、給料交渉してくるくらいの従業員がいない組織もそれはそれでどうなの?と思う次第であります。

エントリーの主題とはかなり違いますがまとめ

  1. 給料トラブルを防ぐためには、どの行動のおかげで成果が出たのか?を数値で明確にする。
  2. 単純作業量が増えて残業代を払うのは当たり前。
  3. 時間内作業量が増えたということだけでは、給料アップには繋がらない。その場合は数値で説明する。

人件費を抑えたい気持ちは分かりますが、能力が高く売上高を生み出している人間が皆と同じ給料ということは、実に不平等です。いくらし払うのか?が重要ではなく、いくら稼いでくれたのか?が重要であります。給料(お金)を上げて欲しいならば売上高(お金)を上げるしかないという単純明快な話です。いくら頑張ってくれたところで、売上高が変わっていないならば収入を上げることはできません。このことを理解していない従業員が多すぎます。言葉で褒めて欲しいだけなら頑張るだけでもいいのですが、収入が欲しいならば売上高が必要。

労働に対してお金だけが尺度ではないことは当たり前すが、勤務評価や昇給評価があいまいの院ほど給料トラブルが起きているような気がします。仕事なんで、お金が全てではないが収入はとっても大切というお話でした。

ルールはルールで守るべきだし、いまだ稀にある患者を流れ作業でマッサージしている整骨院で「治療院業界は、修業が必要だ」ということで将来何の役にも立たない単純作業を強いている状況になんだか違和感を感じる今日この頃です。(その状況に適応している従業員さんにも違和感を感じています)

将来のために収入度外視で仕事をする期間はとっても大切だと思います。ただし、将来に役に立つという大前提のもとです。将来役に立たない単純作業を低賃金で長期間こなすことは悲劇としか言いようがありません。そこのところを院、従業員ちょっと考えてみてもいいのではないかなと思います。

 


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