治療院経営、従業員にやっぱり勉強させた方が良いと思う件

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常日頃言っていますが、治療院業界の人材の質は他業種に比べても非常に低いと思います。大きな原因は「勉強する機会や自分で考える時間が少ない」「数値で物事を考える習慣、経験が無い」ということが原因ではないかなと思っています。「いや、そんなことはない従業員も自分なりに考えて仕事をしている」と反論される経営者さんもいらっしゃるとは思います。ですが、私が言う勉強、ということは知識を増やすための時間を作っているか?ということです。

ここがポイントで、多くの従業員の皆さんも通常業務を行う上で考えて仕事をしていることでしょう。ですが「考えながら仕事をする」ということは、誰でもやることです。やって当たり前で、ヒトに例えると呼吸すると同等レベルの話です。呼吸している人を見て褒める人いないですよね。やって当たり前。重要なことは考える為の知識レベルが上がっているのか?というところが重要なところです。

例えると

足し算、引き算レベルしか出来ない知識レベルでいつまでも考えるのではなく、掛け算、割り算、微分積分等が解けるようになるための勉強をしているのかということです。どうだろう例えられているだろうか?

とても重要なことで、私たちがやっていることはあくまでも仕事です。数字がとても重要で、治療院業界の特徴で「一生懸命施術していれば、OK」「売り上げが高い人が優秀」とか非常に幼稚なレベルで仕事をしているケースが多いです。「1日、30人施術しているから独立しても大丈夫」何て自分の能力を勘違いして独立すれば悲劇としかいいようがありません。

仕事は一生懸命する事が大切なのではなく、成果を出すことが重要という当たり前の話を従業員に理解させなければいけません。一生懸命を肯定すると一生懸命施術する、長時間患者のため院のためにの働くということが正しいと認識してしまいます。超当たり前の話だが、独立すれば経費管理、人材管理、集客等を自分で全てやらなければいけません。一生懸命施術しても、一生懸命長時間働いても、これらのスキルは絶対に身につきません。自分で得る知識を選別していかなければ手に入ることはありません。

「一生懸命やらなくてもいいから、勉強しなさい」だ。一生懸命はあえて否定していこう。限られた時間の中で自分の頭で考え悩まなければ、ヒトが成長することはありえません。色々な治療院業界の従業員の方とお話しさせて頂く機会がありますが、なんだか悲しくなる時があります。流れ作業のように患者を施術して、目の前の患者を施術することだけに時間を使っていても今後、成長する事は無理です。

ということで、経営者さんお願いだから従業員の方々に数値に関するトレーニングをしてあげて下さい。このための時間を経営者に指示されなくても自分で作ることが出来る人間が今後大きく伸びていきます。院としてはこういった人材をどれだけ引きとめるための環境を用意出来るかがとっても重要です。

 

治療院経営、数値分析何をすればいいの?について

ということで、数値に関する勉強をしなければいけないのですが、何しましょう?となる方もいると思うのでオススメの数値分析を紹介。本来は、広告費の費用対効果、新患のLTV, 既存患者のLTV等やらなければいけないことは多々ありますが、全ての数値の根幹となるものは以前にも出てきました人時生産性になります。

客単価は下げてもいいが人時生産性は落としちゃダメよ

治療院も勿論、経営していかなければいけないので売り上げ、利益が必要になります。ですが、売り上げ、利益だけが指標になると営業時間を延ばしたり、施術時間を延ばしたりという方法をとりやすくなります。これを防ぐために、売り上げ、利益を維持または向上させることと同時に人時生産性を向上させるためにはどうすればいいのか?について考えましょう。

施術者1人当たりの売りげ高も大切ですが、それと同様に施術者1人あたりの人時生産性も集計しよう。施術者1人で100万円稼いでいても、人時生産性が非常に低いなんてことはざらにあります。「決められた時間の中で、いかに成果を出すか」この考え方は非常に大切です。人時生産性を上げようと思うと「施術を頑張って、患者の満足度を上げます」何てことでは人時生産性を上げることは不可能です。

明日にでも、従業員の方に質問してみて下さい。来患数を上げるための方法や客単価を上げるための方法は出てくると思いますが、人時生産性を上げるための方法を答えられる従業員はなかなかいないと思います。最初はそれでいいのです。多くの院では「人時生産性って何ですか?」ということになると思うのですが、ここからが始まりで少しずつ勉強して知識を増やしていけばいいと思います。

「笑顔でノビノビ仕事をしよう」「従業員の個性を生かした治療院経営」なんていいますが、こんなふざけた話はありません。ノビノビ仕事や個性を生かした仕事はやるべきことをやってからの話だ。やるべきことをやっていないのに、笑顔も何もないと思います。だって仕事ですよ。

売り上げ、利益を維持向上させながら人時生産性を向上させるためにはどうすればいいのか?暫くは会議の議題はこれでいいのではないでしょうか?

 

治療院の従業員諸君へ

目の前の日々の施術業務に追われて、目の前の忙しさに満足して現状に起きている事に日々疑問を持ち改善出来ないか?を考え続けなければいくら1日30~40人施術してもホトンド成長する事はありません。もう一度言います。目の前の起きている事に疑問を持ち、考えることを続けなければ、成長は止まります。

1日平均30人施術しています。こんなことは正直どうでもいい。開業する際には屁の足しくらいにしかなりません。経営者から指示された「○○しなさい」ということに対しても、もっと効率的な方法はないか?なぜ、そのことを指示したのか?指示された理由を考えずに、ただ指示されたことをやるようでは何も身につきません。日々の忙しさに、騙されるな。疑問を持ち考え続けろ。

 

周りの従業員と同じレベルで仕事をするな。どうすればマネジメント出来るか?を考えろ。開業の成否を決めるのはマネジメント能力だ。(マネジメント=作業指示を行い数値変化を起こすこと)9割の従業員が「どうすれば、指名はいるか?」「どうすれば、患者さんに満足してもらえるか?」しか考えていないのだから、ヒトと違う成果が欲しいならば、どうすれば人に稼いでもらえるかを考えよう。このスキルを身につける事が出来れば、鬼に金棒だ。

指示されたことだけするのでは、何にも身に付かない。自分で考え答えを出すことが成長に繋がる。そして、考えるための土壌をレベルアップするために勉強をしろ。「何を勉強すればいい?」分からなくても勉強しろ。勉強を続けていくと、必要なことが見えてきます。「○○を勉強しなさい」これを教えてくれるのは学生時代まで、社会人になると誰も教えてくれません。それでも、勉強して目の前のことに疑問を持ち考え続けなさい。

厳しい職場で働きなさい。「細かなことを指示される職場は嫌?」アホなことを言わないで、将来独立して売り上げを取れない方が悲惨だと思うよ。能力や才能の差ではなく、考える時間の差が仕事の成果の差になることが大半です。

まとめ

治療院業界の仕事は医療類似行為ということもあり、ヒトに尽くすことや技術力ということに焦点が行きがちですが、我々がやっていることはあくまでも仕事だ。過程も重要だが結果はもっと重要で、しっかりと狙った成果を出せるのかが本当に重要になってきます。その為には、従業員への数値に関するトレーニングを増やしていく必要があります。稀に、分院長でも客単価や頻度等本当に基礎的な数値さえ答えられない人もいますが、どうやって仕事をしているのか不思議です。数値=事実を認識せずに仕事をしている(感覚)証拠です。

この状況から変えなければいけません。売り上げを上げるために、施術時間を延ばしたり、営業時間を延ばしたり、値下げしたりはアホでも思いつきます。売上高、利益を向上させ、同時に人時生産性を上げる方法を考えよう。

従業員の方々は、とにかく勉強して考え続けなさい。今あなたがどんな環境でどんな役職でもどれだけ部下がいても、考えることを放棄すれば何も身につきません。指示されたことをただすることは、一時のスキルにしかなりません。どうせ同じ時間を使って働くならば、一生物のスキルを身につけよう。その為には自分で考えることだ。これ以外方法なありません。「誰も教えてくれないから」何てことは何の言い訳にもなりません。「誰かが教えてくれる」という甘えた考えを捨てよう。周りのノホホント仕事をしている人たちと同じペースで毎日を過ごすな。職場では、浮くくらいが治療院業界では丁度いい。

頑張って勉強してね。


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