Photo by sabamiso

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という事で質問を頂いたので回答していきたいと思います。頂いた質問は以下になります。(抜粋しています)

スタッフについてですが、昔は開業を夢見る人間が整骨院業界に入ってきた気がしますが、今は安定、安心を求めている若者が多い気がします。

永久に勤務柔整師のままでいたいという若者が多い気がします。独立する気のない彼らに夢を見せるにはどうしたらいいのか。のれんわけ制度をしている整骨院が増えているので私もそれを考えているのですが、永 久就職を夢見る彼らにのれん分けは魅力には映らないでしょう。

しかし、これからの整骨院業界のことを考えると分院を作ってのれん分けするのが一番いいように思います。

では回答していきます。少し前にお問い合わせ頂いた方の内容で「時間を掛けて人材育成しても、育ったころに退職して独立していくを繰り返しています」という相談がありました。今回の質問内容と真逆の内容になります。独立したい人が減っているというのは私も感じます。これは人材の質というよりも業界全体の厳しさを従業員さんが少なからず肌で感じているからではないでしょうか。昔に比べて開業する際のリスクの大きさが全く違います。

ふた昔前のように開業すれば儲かる時代ならば、ある程度現場経験を経て開業するという事が当たり前になりますよね。しかし、業界全体が厳しくなると、当然の流れで独立を目標とする割合は減っていきますね。

考え方を変えようとするのではなく、ニーズに応えるという考えもアリでは?

とはいえ、業界的に独立するという事が最終目標になりがちなことには変わりないと思います。これは独立したいという事ではなく「独立しないと生活していけない」という側面があるのも理由だと思います。整骨院で従業員として働いていて40代以上で家庭を持ってそれなりの生活をしていく事が出来る待遇を用意できる院はほんの一部だと思います。

数店舗運営していて、その中の幹部クラス数名が何とかそれなりの生活レベルが保てる収入や労働時間を確保出来ているのではないでしょうか。

また人の考え方を変えることは容易ではないので、それならば独立する事がゴールではなく「長い間働ける整骨院を作る」という事に力を入れていけば良いのではないでしょうか。もちろん簡単なことではありませんが、独立志向のない人を無理に教育しても身になりません。これまでも何度も書いていますが、やる人は「やるな」と言っても自分のために勉強を続けます。

整骨院ののれん分けについて

今回はのれん分けとFCは同意語として話を進めて行きます。整骨院でのれん分け精度で店舗展開をされている院も確かに増えています。そもそも論になりますが。のれん分けをするためには、両者にメリットがなければいけません。通常は以下のようなメリットがあります。

  1. 商品開発のノウハウ
  2. ブランド名を譲り受ける事での顧客への安心感(集客面)
  3. 資金面のサポートを受けることが出来る
  4. 定期的にサポートを受けることが出来る

大まかに言うとこんな感じでしょうか。整骨院でのれん分けを受ける側のメリットとしては「3.資金面のサポート」が一番のメリットになると思います。商品は飲食店と違い、人そのものが商品となるため商品開発のノウハウを得るメリットは無いかと思います。

ブランド力という意味でも整骨院はスモールビジネスなので、やり方にもよりますがブランド力と言えるほどの効果は薄いのでは無いでしょうか。

規模を大きくするという考えならば<分院展開→のれん分け>はどうでしょうか

以前独立傾向が高い業界という部分を改善すると、居場所が出来る人たちも増えるという話でも書きましたが、独立する=正解という事ではないと思います。視点を変えると勤務柔道整復師のまま働き続けることが出来る院を作れると今後人材確保が少し楽になるのではないでしょうか。

視点を変えると勤務柔道整復師のまま働き続ける事が出来る院を作るためには単価、生産性、自費売上高割合、集客面の安定が必要になってきます。一人頭の売上高が上がってくると待遇面の改善が出来るようになります。待遇面が上がってくると長期間働き続けるという事が実現できるのでは無いでしょうか。

整骨院業界の事と従業員の事、自分のためにという視点で考えると次の流れはいかがでしょうか。まずは分院展開を行います、そして順調にいけば従業員さんに買い取りを進めてのれん分けを行います。

ある程度利益が出ている院ならば、自分が経営者になるというリスクを取りやすくなるのかなと。

勤務柔整師のままでも、独立志向でも必要なことは変わらない

20~30万円の給料でこの先もずっと良いというならば話は別ですが、今後の治療院業界の厳しさを考えると治療だけを勉強するだけでは生き残っていけません。幹部になりそれなりの給料をもらう為には当然のごとく売上を確保する必要があります。そうなると治療だけを勉強していては業務を遂行できないので、どちらにせよ経営面の勉強は必要になりますね。

人を変えることは出来ないが環境は変えられる

人を変えることは簡単には出来ないので、それならば環境を変えていきましょう。経営面の事を勉強する事が当たり前の環境を作ってしまいましょう。どんなことも人は続けると慣れるので、院内外での勉強会の質を上げていく事で積み重なった知識が思考を変え行動を変えてくれると思います。

以前従業員として働いていた院では数字に関してのことが身近にあったので、よくある整骨院さんと比べて働いていた従業員の数字に対する知識は相当高いものでした。その環境にいると当たり前に感じますが、外の事を知るとよく見えるようになります。

勉強会を有益にするためには、質を上げていく事とフォローアップを行う事が必要になります。勉強会を行いやりっぱなしになっては意味がありません。問題が発生した時に、どういった視点で捉えてどのように修正していくのか、そして出来たのかを確認する事が必要かなと。

質については理想論では何も解決できないので、現実的なノウハウを指導していきましょう。前回のノウハウかメンタルどちらが重要でも書いたようにメンタル的な話ばかりになってはいけません。とはいえ、ノウハウばかりを話すと従業員さんが付いてこれない事もあるので手綱の緩め具合は重要です。

業界が厳しくなってきているので努力が必要なことには勤務柔道整復師だろうが独立志向だろうが変わりはありませんね。

という事で読者の皆さん出張講師もやっているのでよろしく哀愁(営業です)

  1. 単発で会議や勉強会の講師を行うサービスです。
  2. 勉強会の内容は打ち合わせを行い決めていきましょう。


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などなど、長期的に院を繁栄させるために必要なことをお伝えします。
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貴院の治療院経営に取り入れ、土台がしっかりとした治療院を作ってっください。xY1anecBTjhprv91409980744_1409980887 (1)


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