以前メルマガ限定コンテンツとしても書きましたが、少し違う視点で治療院で「運動」を収益化するために必要な事を考えてみます。
「運動」というサービスを収益化するために、重要な質問があってトンチンカンな質問に感じるかもしれませんが、「本当に収益化したいと思っていますか?」という質問です。収益化したいと思っていなくても全く問題ありません。その行為で質の良いサービスを受けることが出来る学生や社会人が増えるので大賛成です。
なぜこの質問をしたかと言いますと、「多くの人に、質の良い運動を提供したい」という気持ちを優先し、安価、低い生産性で提供する事を優先するならば収益化する事は難しいという事です。NSCA関連やATとして得た知識や技術をしっかりと必要な人に、見合った金額で商品を提供するつもりはありますかという事です。
「運動」を商品とする場合にも、当然ですが生産性という問題が出てきます。「1対1で時間を掛けたいが、時間を掛けると価格が上がる」という現象をどのように処理していくかが問題になってきます。大きく分けると2つのパターンになります。
- 1対複数で提供
- 1対1で提供
1対複数で提供(マスを対象とする)
運動機器(サーキットトレーニング、スポーツジム形式)やピラティス教室などのように、1対複数で「運動」を提供するパターンになります。複数人を同時に対応でき、1人単価を下げることが出来るためこのパターンは多くの院で取れ入れられています。「1回ワンコイン」「1人、1回1,000円で複数人○○教室」などの方法を取り入れている院が多いと思います。
ですが、単価が低いために大きく収益化する事は難しいと思います。競合としては大手スポーツジムやカーブスなどになりますが、収益化するために新規集客が難しくなります。知名度のある大手の安心感と充実した設備というイメージに、小さな治療院に勝算があるかと言うと・・・
1対1で提供(パーソナルを対象とする)
良くあるのはマンツーマンのパーソナルトレーニングなどですね。仮に、10分1,200円とした場合に1時間を商品とすると7,200円になります。「1回7,200円を続けて支払う学生や社会人がいるのか?」という問題が出てきます。
これまでの経営値から言うと
「運動」を提供する場合には、利用者のモチベーションも大きく左右します。1回数百円でサービスを提供すると、モチベーションが低い顧客が多くなるので、これはこれでいかがでしょか。「安いから何となく」顧客を相手にサービスを提供するのは、提供者側のモチベーションも下がりますよね。
「何となく始めると、何となくやめる」スポーツジムなどが続かないのは、こういった理由からだと思います。ですが、しっかりとゴール設定や、価値を理解して購入してもらう事で商品価値が上がっていきます。
「単価を高くすると、学生などが利用出来ない」かと言うと、そうでもありません。もちろん、高単価の商品を作れば売れるというように単純にはいきませんが、ブランディングに成功すれば高単価でも学生が利用する事はあると思います。
安価なサービスの場合には、「今日、○○院行ってくるから母ちゃん1,000円頂戴」的な会話が予想出来ますが、高単価となればそうもいきません。両親と子供双方に納得してもらう為の価値を作る必要があります。
ターゲットを設定し、メッセージを届けるという作業がブランディングには必要で、広告や各種コンテンツ、問診方法などを準備する必要があります。「運動が治療院で商品となる」これは間違っていないのですが、この発想は皆思いつきます。もう少し深堀して、情報配信する必要があります。(広告で煽り文章や誇張表現を行うという事ではありません)
コンテンツマーケティングという方法が重要になってくるなと実感しています。専門知識があるならば、ドンドン発信していきましょう。
「売れる」ためには、そこに需要が無ければ売れません。「運動」を商品として販売したい方は、そこに価格に見合った需要があるのかをもう一度見直してみましょう。
今回のブログを書くにあたり、色々な「運動」を商品としている治療院さんをググってみましたが、個人的な意見ですがしっかりとした、知識と技術があるなら、それに見合った金額貰えばいいのになと感じましたとさ。
という事で「治療院での運動」を取り入れていない院は、是非取り組んでみて下さい。売上高の面でも患者さんのためにもプラスとなります。
一つ言える事は「売れる市場はある」という事だけは言えます。あなたは「売れる」市場にいるでしょうか?
「運動」を収益化するためにヒントとなる質問が下記になります。少し考えてみて下さい。
- Q1:カーブスなどの事業は、どのようなイメージで消費者は利用しているでしょうか?
- Q2:ライザップなどの高単価ジムは、どのようなイメージで消費者は利用しているでしょうか?
- Q3:自院の「運動」は、どのようなイメージで消費者は利用しているでしょうか?
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