前回に引き続いて1店舗治療院「従業員に現場を任せて経営者は現場を抜ける」タイプについてご説明していきます。前回までの内容は治療院経営タイプ別にやって欲しい事パート1をご覧ください。
1店舗治療院で経営者が現場を抜けるための心得
経営者が現場を抜けることは簡単に出来るのですが、一番弊害となるものは経営者さんのマインドが一番の問題です。具体的に説明すると各種業務を経営者さんが「自分にしか出来ない」または「人に任すことが出来ない」と思い込んでいることが一番の弊害になります。
このマインドセットがある限り、なかなか現場を抜ける事は出来ません。経営者はどうしても細かい事が気になります、これ事態は問題ないのですが全て経営者と同じレベルで業務をこなすことは従業員には不可能です。従業員と経営者という関係性だけではなく、人それぞれ判断が異なるので自分と同じ判断をこなすことは不可能だという事を理解しておきましょう。大きなフトコロで見守ってあげる気持ちが必要です。
「7割出来ていればOK」くらいで丁度いいでしょう。
とはいえ、業務を任すことは不安が除かれるわけではありません。判断基準が売り上げに直結する事は確かで、個人ごとの判断力に売り上げが左右されるようではなかなか現場を抜けることは出来ません。優秀な従業員がいれば問題ないのですが、いや優秀な従業員がいても同様です。
経営者が現場を抜けるためには「はじめが大切」
経営者が現場を抜ける際に気をつけてもらいたい事ですが「今、上手くいく方法」ではなくて「長期的に上手くいく方法」をはじめから選択し進んで行って欲しという事です。
優秀な従業員がいて、能力に頼って院を任せても、売り上げは伸びていくのですが退職した時が大問題です。取り返しのつかない状況になることも珍しくありません。
■ 優秀な従業員に任せて院を運営するデメリット
- 独立する可能性が高くなり、人材不足になる。
- 引き継ぎが困難になり、売り上げが院長交代とともに大きく低下する。
- 優秀な人材がいなければ、現場を抜ける事が出来ない。
いつか破綻する事が分かっているやり方にはじめから手を出すべからずです。
経営者が現場を抜けるために必要なこと
結論から言うとマニュアル化です。「言うと思った」と声が聞こえてきそうですが、マニュアル化が出来ていれば現場を抜けることが出来ているはずです。
マニュアル化していて現場を抜けられないということは、業務をマニュアル化しただけで現場に浸透していないという事が問題です。
「マニュアル化したものの誰も見ていない」何てことは本当によくある話です。
マニュアル化を現場に浸透させるためには、経営者が誰よりもマニュアルに忠実に業務を遂行する事です。自分はやらないけど、人にやれはは残念ながら通用しません。あなたがやらないのに従業員に指導は出来ません。
指導したところで、従業員の内心は「あんたもやってないやん」で終わりです。
現場を抜けるために何をマニュアル化するかについて
業務全てをマニュアル化できればいいのですが、なかなかそこまで出来ないでしょう。ということで、現場を抜けるために最低限マニュアル化しておくべき事をご説明していきます。
- 手技内容(使用できる手技)=品質管理
- 手技時間(問診時間も含めて)=人時生産性
- セールスの内容(特に新患用)=客単価
この3つが決まっていれば、現場を抜けても大きく売り上げを落とさないことは可能です。
今後現場を抜けることを考えているのなら、経営者は現場では出しゃばらないが成功の秘訣です。
現場であなたが目立てば目立つほど、現場から抜ける事が遠ざかることを覚えておきましょう。
次回は、多店舗(7~8店舗位まで)治療院「現場は全て従業員に任せる」タイプについて説明していきます。
最後に:
現場を抜けるためには「従業員を信用する」「思い切って行動する」という精神論で成功させることは不可能です。長期的に見据えて、計画を立て実行することで誰でも実現可能です。短期的に考え行動して、あっという前に現場に逆戻りパターンにならないように要注意です。
無事、8月も終わりましたが先月比で整体部門24%アップとなりました。
数値分析大成功というところです。
無料プレゼント:治療院安定経営に必要な4つのポイント
長期的に治療院を安定経営させるために必要なポイントをお伝えします。
・スタッフ採用前に準備しておくべきことは?
・メニュー価格設定をする基準とは?
・治療院営を最も不安定にさせる原因とは?
などなど、長期的に院を繁栄させるために必要なことをお伝えします。
ブログの更新もメールでお知らせいたします。