治療院の人時生産性について少し考えて見ましょう。治療院でも数字の集計について考えられることが増えてきていますが良い傾向です。手技に特化していて経営していようが、突き詰めると数字で出来ています。現状を正確に把握するためには数字を集計し、従業員と共有することが大切です。
数字とは共通言語であり、感覚で話していたことを事実を明確にして対処するために行います。数字が無ければ職位からくる圧力などで事実がねじ曲がります。成果が出ないどころか、従業員のやる気も時間の経過とともになくなってきます。
話を戻して、治療院でも人時生産性の集計は必要で人時生産性はいったい何のために使うのかですが
- オペレーションの指標
- レーバーコントロールの指標(人件費率の適正化)
などの際に使用します。売上高に対して適正な人員数であるかを数値化したものです。人時生産性を上げるためには「従業員数を減らすのか?」「売上高の増大」の二つになります。(売上高を大きく伸ばし、従業員数を増やしながら人時生産性を上げるという方法もありますが今回は除外します)
従業員数を減らすについて
売上高を現状維持のまま、従業員数を減らすことが出来れば人件費が減少した分利益が増えます。これを可能にするためには「オペレーションレベルの向上」が必要になってきます。
- 施術時間の調整
- 患者動線の調整
治療院でオペレーションレベルを向上させるためには、↑2点のどちらかの改定が必要でしょう。施術時間の短縮は売上高の増大にも共通して言える事です。患者動線の調整については治療機器の使用方法を変更する必要があると思います。これは「治療機器を使うのをやめる」という事だけではありません。ヒントはここまでです。
理想の人時生産性を決定し、現状の売上高を維持したままオペレーションレベルを上げるためやるべきことは何のかを考えて見ましょう。治療院での人時生産性合格ラインは3,200円オーバーかなと思います。(2,000円以下の治療院さんは売上高が少なすぎるので、まずは売上高の増大が必要です)
他業種では5,000円オーバーと言われたりもしていますが治療院ではちょっと難しいでしょう。紳士服店などは人時生産性が高い業種と言われています。売り場面積に対して従業員数が異常に少ないと思いませんか?今度観察し見てください。後はサイゼリヤなどもそうですね。(5,000円に近い数字はあるかなと思います。あくまでも予想ですが)
「人時生産性を上げるために従業員数を減らす」をいかにオペレーションレベルを下げずにやるかが問題で、単純に従業員数を減らすだけではQ.S,Cが低下するので売上高の低下も同時に発生するため注意が必要です。
売上高の増大について
ここも単純なようで少し複雑です。治療院によって状態が対処方法が異なると思うので話半分参考程度に聞いてください。稼働率がすでにMAXに近い治療院さんと、まだ余裕がある院とでは少し対象方法が異なります。
売上高の増大ですが、人時生産性を上げるためには従業員数をそのままで達成することが出来れば大きな成果となります。「従業員数を現状のままで売上高の増大をするためにはどうするか?」ですが
- 「生産性の高いメニューを販売する」
という答えが出てくると思います。
稼働率が既に高ければ、現状のメニーの生産性では人時生産性の向上は難しいでしょう。稼働率が高めの治療院でよくある間違いですが「売上高の増大=従業員数を増やす」の対象を取る治療院さんが多いですが、固定費である従業員を増やすことは最後の最後にしましょう。
人時生産性についてのまとめ
人時生産性や販促費率、人件費率などなど最終的に利益を獲得するために参照する数字が多々あります。今回は人時生産性について説明しましたが、数字に溺れることのないように注意が必要です。
利益増大に向けて人時生産性を向上させることが全てではありません。逆に人時生産性を低下させることで利益増大もあります。他の数字についても同様です。
現状を正確にとらえて、打つべき手を決め着実に業績を上げていきましょう。施術枠という上限があるため数字集計は、重要になってきます。
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