第23回柔道整復師国家試験の合格発表がありました。今年の合格率を見て「えっ低くない?」と思ったのですが、やはり例年に比べると低かったようです。

第23回柔道整復師国家試験の合格発表

受験者数 合格者数 合格率
6,858名 4,503名 65.7 %

厚生労働省より引用

柔道整復師受験者推移表

区分
受験者数
合格者数
合格率
備考
第1回試験
1,066名
963名
90.3%
 
第2回試験
1,194名
1,059名
88.7%
新卒92.4%  既卒45.8%
第3回試験
1,213名
1,005名
82.9%
新卒90.3%  既卒26.8%
第4回試験
1,276名
1,063名
83.3%
新卒92.9%  既卒31.8%
第5回試験
1,296名
1,137名
87.7%
新卒96.0%  既卒42.5%
6回試験
1,251名
1,071名
85.6%
新卒94.1%  既卒23.8%
第7回試験
1,266名
1,091名
86.2%
新卒95.9%  既卒23.5%
第8回試験
1,260名
1,024名
81.3%
新卒91.0%  既卒14.9%
第9回試験
1,338名
1,041名
77.8%
新卒89.7%  既卒22.1%
第10回試験
1,439名
1,128名
78.4%
新卒91.7%  既卒21.9%
第11回試験
2,454名
2,108名
85.9%
新卒92.4%  既卒35.6%
第12回試験
3,000名
2,215名
73.8%
新卒80.7%  既卒15.8%
第13回試験
4,122名
2,902名
70.4%
新卒79.7%  既卒26.7%
第14回試験
5,127名
3,755名
73.2%
新卒85.2%  既卒32.5%
第15回試験
5,944名
4,416名
74.3%
新卒85.9%  既卒33.8%
第16回試験
6,702名
5,069名
75.6%
新卒87.7%  既卒32.8%
第17回試験
6,772
4,763
70.3%
新卒84.4%  既卒24.2%
第18回試験
7,156
5,570
77.8%
新卒91.1%  既卒40.6%
第19回試験
6,625名
4,592名
69.3%
新卒83.4%  既卒21.1%
第20回試験
6,754名
5,227名
77.4%
新卒92.7%  既卒37.7%
第21回試験
6,503名
5,438名
68.2%
新卒-%  既卒-%
第22回試験
7,102名
5,349名
75.3%
新卒-%  既卒-%

全国柔整鍼灸協同組合より引用

過去23回の中で最低の合格率65.7%なわけですが、問題作成者さんちょっと難しく作りすぎましたかね?おそらく合格率75%程度を目指して作られていると予想しますが、まあそんな年ありますかね。(今年の受験生からするとたまったもんじゃないですが)
柔道整復師国家試験あるあるですが、毎年受験者は「いや~今年は難しかったんですよ。」って言いますが今年はガチで難しかったようです。

今後の業界について

「今後この業界がどうなるか?」や「業界の実情」は↓を見てください。(主に雇われ柔道整復師さんの意見です。)

honne.biz-【職業】柔道整復師の仕事の本音
少しまとめてみると

・外傷以外がほとんど違法行為。

・その外傷処置も滅多に来ない。

・労働時間が長い。

・勉強会という名の強制残業。

・給料が安い。

・開業しても成功率が低い。

などなど、ネガティブな意見を上げていけばキリがない感じですね。今回↑のサイトを見ていて「そりゃそうだ」と思った意見が

将来真っ暗
今流行ってる整骨院もその内保険が適用されなくなり潰れていく
ならば保険外診療で稼げばいいじゃないかと言う馬鹿な奴がいるが、それなら免許取る必要なし

まあ、そうですね。確かに整骨院で完全真っ白で運営できている整骨院さんは1%もないと思います。というか、ほぼ無いと思います。専門学校時代に途中で退学していった学生があなたの学年でもいたんじゃないでしょうか?多分これらのネガティブな事に気付いてだと思います。

私は柔道整復師でコンサルタントでもあるわけですが、↑の方がおっしゃるように保険外診療をすすめています。その理由は保険診療で院を運営していくのは不正せざるを得ない状況だからです。

多くの保険外診療に転換されている整骨院経営者さんは、柔道整復師としての役割にも悩んでいます。それも踏まえたうえで「どうすれば適正に院を運営出来るか?」のように時代の変化に適応するのに必死なわけです。

なかには柔道整復師として「アルバイト兼用しながら、保険診療のみに拘る覚悟がある」経営者さんもいるかもですが、生活が成り立たなければ広まっていくことはありません。ボランティア精神だけでは厳しい。方向性としては「保険診療のみで経営しながら、生活を成り立たせる方法」で考えなければ、多くの柔道整復師が続いていくことが出来ないですよね。

保険診療のみで経営していくために「家庭を持ったりなどの普通の生活さえも諦めろ」はハードル高すぎやしませんか?

何とか適正(骨折,捻挫等)に保険診療を使用し、保険診療のみで整骨院を運営する事を考えてみましたが、答えを私には見つけられませんでした。

保険診療を使用すると不正になる、ならば保険外診療でとなったわけです。保険外診療もそれはそれで問題あるのですが・・・

ならば、業界を辞めるのか?というと、それは考えていません。色々、問題がある中で、しばらく自問自答しながらやっていく事になりそうです。

暗い話ついでに現実を言うと、あなたがどこかで数年経験を積んで独立しようとする際には、今よりもっと厳しい状況になっていると思います。

そんなに捨てたもんじゃないと思うのですがどう?

散々暗い話題満載でしたが「整骨院業界終わりだ」と投げ出すのも、現実を踏まえた上で取り組んで行くのもあなた次第よ。これから、色々な整骨院で働くと思います。その中には「手技を突き詰めている院」「お金儲け主義な院」「良くも悪くも普通の整骨院」「現実を踏まえた上で経営している院」など色々あると思います。

手技を突き詰めたい人へ

この道を選んだあなたは、そうれはもう厳しい道を選んだ事を自覚して下さい。そこからスタートです。手技を突き詰めていきたい人は「手技力の向上」と「経営面」の両方を人の何倍も勉強する必要があります。手技だけ勉強していては、せっかくの手技を受けてもらう事さへ困難になってきます。高い手技力を勉強するために経営面の勉強も同量する必要があります。かなり険しい道になりますが、実現した時の幸福感は想像を絶すると思うよ。

険しい道のりになるが十二分にやる価値はアリだと思います。頑張れ~

現実を踏まえた上でどうするか?を選んだ人へ

整骨院を将来経営していくと従業員(労基問題)や業者、患者(提供する手技力の問題)などなど、関わる人が増えていきます。全ての人に対してどうのようにバランスを保ちながらを考え経営していくのも、これまた十二分にやりがいのある仕事だと思うよ。

残念ながら保険診療報酬が今後良い方向性に向くとは考えにくいです。だが「保険診療がどうなるか?」でビクビクしながら他者にコントロールされる(保険診療)くらいなら、自分でコントロール出来る道(保険外診療)を選ぶのも道だし、適正に保険診療を使用し経営していく方法を模索するのも1つの道です。

「これが正解だ」はありません。ですが、広い視野を持って業界自体を良き方向に導いて行って下さい。あなたの志と行動で業界自体を変える事も可能だと思います。

どの道を選ぶにせよ諦めるのはまだ早い。「こうなったら良いな」ではなく「こうして行く」という強い意志の元頑張っていってください。ということで3年間お疲れさまでした。

 


無料プレゼント:治療院安定経営に必要な4つのポイント

長期的に治療院を安定経営させるために必要なポイントをお伝えします。

・スタッフ採用前に準備しておくべきことは?
・メニュー価格設定をする基準とは?
・治療院営を最も不安定にさせる原因とは?                        

などなど、長期的に院を繁栄させるために必要なことをお伝えします。
  ブログの更新もメールでお知らせいたします。

貴院の治療院経営に取り入れ、土台がしっかりとした治療院を作ってっください。xY1anecBTjhprv91409980744_1409980887 (1)


4無題